Blog

ブログ

経理

【忙しいのに利益が伸びない会社が陥る3つの罠】
今日から見直せる収益改善の視点

「業務量は増えているのに利益が伸びない」「売上はあるのにお金が残らない」。
こうした “忙しいのに利益が伸びない状態” は、多くの会社で起きやすい収益課題です。
原因の多くは努力不足ではなく、
数字の見え方や収益のとらえ方に小さなズレが生じていること にあります。
そのズレが積み重なることで、忙しさのわりに利益が残りにくい状況が続いてしまいます。
この記事では、会社が陥りやすい3つの罠と、
今日から始められる 利益改善の視点 を整理します。
________________________________________
 

1. 売上が増えても利益が伸びない
 「見落としの罠」

 
利益が伸びない会社がまず陥りやすいのが、
「売上の増加=利益の増加」 という誤解です。
実際には次のような要因が利益を圧迫します。
 
 • 原価や外注費の増加
 • 人件費や固定費の増加
 • 小さな支出の累積による利益圧迫
 • 工数と価格設定の不一致
 
売上は捉えやすい数字ですが、利益は “見えにくいコスト構造” に左右されます。
この見落としの罠は、忙しさのわりに利益が伸びない大きな理由となります。
________________________________________
 

2. 全体黒字なのに業務別では赤字になる
 「ばらつきの罠」

 
決算上は黒字でも、
業務別・サービス別では赤字が潜んでいる という状況は珍しくありません。
例えば、
 
 • 工数のわりに利益が薄い業務
 • 原価に見合わないサービス提供
 • 高利益業務を圧迫する低利益作業
 • 価格据え置きによる利益率の低下
 
こうした収益性のばらつきを把握しないまま「黒字だから大丈夫」と判断すると、
改善ポイントを見誤る可能性があります。
どの業務が利益を生み、どの業務が負担になっているのか。
業務別・顧客別の収益性をつかむ“見える化” が必須です。
________________________________________
 

3. 忙しさの中に“粗利を下げる要因”が潜む
 「忙しさの罠」

 
業務が増えるほど売上も利益も伸びているように見えますが、
管理会計では 「忙しさが粗利率を下げる要因」 になることがあります。
具体的な要因としては、次のようなものが挙げられます。
 
 • 業務手順の乱れによる想定以上の工数発生
 • 手入力や紙資料処理による実質的な原価増加
 • 属人化による業務ごとの利益率のばらつき発生
 • ミーティング・調整作業の増加による非収益工数の蓄積
 
これらは会計数字には表れにくいものの、
粗利率の低下=収益力の低下 を招く“見えないリスク”です。
忙しさの中身を把握しないまま業務量だけが増えると、
売上が伸びても利益が伴わない状態に陥りやすくなります。
 
________________________________________
 

今日からできる
「利益が残る会社」に変わる第一歩

 
収益改善は、大がかりな改革をしなくても始められます。
まずは 数字の“見え方”と業務の整理 から取り組むのが効果的です。
特に次のような視点が改善の起点になります。
 
 • 売上と利益(粗利・営業利益)を切り分けて把握する
 • 業務・サービス単位で収益性を確認する
 • 忙しさの要因を会計的な視点で整理する
 • 原価・外注費など変動コストの動きを把握する
 • 工数と価格設定の適正を見直す
 
こうした基礎を整えることで、
「どこに改善余地があるか」が自然と浮かび上がります。
 

________________________________________
 

数字と業務の“見え方”が変わると
利益の伸び方も変わる

 
忙しさが続いているのに利益が伸びないと感じるときは、
業務の流れと数字の捉え方に改善のヒントが隠れている ことが多くあります。
 
日々の取引・原価・外注費を整理し、
業務別の収益性が見える状態をつくるだけでも、
優先すべき改善ポイントが明確になります。
 
数字の整理、収益性の確認、月次の見える化、
改善の方向づけに関するご相談もお受けしています。
 
「いま会社で何が起きているのか、一度数字で整理したい」
 
そんなタイミングがあれば、お声がけいただければと思います。

Follow us!

お問い合わせ
TOP